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アニメと打とうとしてアミメとミスタイプ。. . .これはこれで、なかなか。

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2007年6月1日

アニメ23発目:ひとひら

 

警告:ネタバレ警報

芝居が好きか?と訊かれれば、「余り好きじゃない」と答える。性に合わない。大学のゼミで、「芝居の芸術性」を学んでから、なんか性に合わなくなった。難しいのは嫌いだ。だけど、ガラスの仮面に出会ってから、「芝居」そのものではなくて「芝居に取り組んでいる人々の物語」は好きになった。

レヴィや少佐のハードな物語を観終えて、少々疲れがあったのかも知れない。いつもの通りアニメスクープの一覧を眺めてたとき、無意識に「ハードじゃないヤツ、ハードじゃないヤツ」と言う目で「次のアニメ探し」をしていた。「目に付いた一番面白くなさそうなネーミング」を選んだら、この作品だった。

対人恐怖症(?)で、注目されると固まってしまって声が出なくなる内気な少女(麦)が、何の因果か演劇研究会にはいることになる。演劇研究会は、演劇部から独立した「新団体」。元演劇部のプリマドンナが部長と喧嘩して、演劇部を飛び出して独立、演劇研究会を立ち上げたわけだ。主人公の麦はその抗争に巻き込まれた形となる。抗争はエスカレートし、最後には事務所を爆破された麦がM60、M870、M712を携えて演劇部へ乗り込むという筋書きではないので念のため。最近、ハード路線ばかりだったので、ついこうした展開が自然に思えてしまう。

内気で、大勢の前では声が出ない麦が、なぜ演劇を?・・・合格発表の日に自分の受験番号を発見して「やったーーーー!!」と叫んだその「声」が、演劇研究会のメンバーを惹きつけたからだ。演劇部をとびだしたプリマドンナの野乃は、声帯麻痺で主役を降板した。野乃を演劇の世界に引き込んだ部長は、責任を感じて野乃に演劇を一時中断するように勧めるが、野乃はそれを拒否。野乃の身を気遣う部長と、どうしても演劇をそのまま続けたい野乃が対立して、演劇研究会が生まれた。その経緯から、野乃は自分が失いつつある「声」、しかも大きくて通る声を持っている麦に演劇を勧める。つか、強制的に入会させる。

一生声が出なくなるかも知れないと心配する部長に対して、野乃が演劇を辞めない理由が「演劇が好きだから」。単なるワガママである。ツンデレ系なのだが、ワガママはツンデレの必須条件ではない。・・・?いや、必須条件か?ハルヒ、アスカ、レヴィ、素子・・・やっぱ主役級は結構ワガママだわw

で、研究会存続を賭けた公演。案の定、麦は声が出なくなる。

他の部員が懸命にフォローするが、麦は相変わらず固まってしまう。このままでは劇そのものが成立しなくなる。そんな状況に加え、野乃の声が出なくなってしまう。麦は固まってるわ、野乃は声が出ないわのダブル危機で親の2,900点状態。もはやこれまで!と、野乃を応援しに会場に来ていた演劇部部長が泣きながら退出しようとしたその時、野乃がしゃべり出す。

麻痺した声帯を懸命に使い、小さく短くかすれた声で、懸命に演技を続ける。麻痺したときに声を無理に出せば、一生声が出なくなる可能性がある。野乃は一生をかけて、この小さな舞台を成功させている。その姿に打たれた麦は、遂に吹っ切れる。

会場に来ていた演劇部員たちが驚くほどの声量で、麦が叫ぶ。「わかったわよ!!そんな言うならやって見せてよ!!」。それまで野麦の演技が小声でおどおどしたものだっただけに、キレた麦の叫びは一気に芝居のテンションを上げ、公演は大成功に終わる。

・・・常套手段である。「麦どうした?」「麦頑張れ!」「おいおい、もうヤヴァイぞ?」「このまま公演は失敗か?」と観る者をハラハラドキドキさせておいて、野乃に無理にしゃべらせて「野乃!!ヤメレ!!!一生声が出なくなるぞ!?」と感動させて、次の瞬間に麦がキレる。観る者にとっては最高の瞬間だ。越後のちりめん問屋のご隠居としてバカにされていた老人が、「ひかえい!!ひかえい!!」と部下に印籠を出させる、あの瞬間と同じである。「オマエら、麦がおどおどしてて声が小さくて役者として失格と思ってるだろ?ばーあ、ちげーよ!!おい麦。見せてやれよ、オマエの実力を!!」と。作品中でも、演劇部員でありながら演劇研究会に肩入れをしている子が、麦がキレた瞬間「キターー!!」と言う。あの子のあの言葉は、観る者全員の言葉でもある。まさに王道。逆境からの逆転勝利。まさに定番、まさに基本。王道で定番で基本なので、第1話観たときから予想できた結末である。予想できた結末に感動はないのか?・・・俺は感動した。予想してたとおりだったが、感動した。人間って不思議だな。感動する部分と、感動のプロセスを観察している部分が、別なんだな。

公演後の投票。演劇部と演劇研究会が観客から投票を受け、負けた方が廃部。投票結果は、演劇部の勝ち。負けた演劇研究会は廃部となる。

演劇研究会の臨時部室として使われていた部屋を前に、解散式を行う。演劇研究会と書かれた仮看板(張り紙)がはがされ、最後、風に吹かれて飛んでいく。不覚にもちょっと泣いた。

続編に期待。

ところで、ガラスの仮面はどうなった?たしか紅天女候補の二人が、二つまで課題をこなしたあたりで止まっていると思ったが?完結するよな?このまま終わるなんてことはないよな?少女コミックであれだけ気に入ったあの作品、途中で「作者が飽きました」なんてこと、ないよな?